大阪市住之江区に一階が福祉作業所( 夢工房 )、二階が治療院( 江見治療院 )というユニークな施設がある。
そこでは18名の身体障害者が作業に精を出し、常に笑いが絶えない。「部屋の奥に身体障害者を隔離しているような福祉をめぐる現状に我慢できなかったんです。」作業所と治療院の代表を務める江見和子氏が、夢工房を開設したきっかけを語った。江見氏自身も眼に障害を持ち、全盲の母を介護していた経験があるからこそ、発言にも重みが感じられる。「当初は方法がわからず、治療院の売り上げだけで作業所を運営し、作業所のスタッフも完全ボランティアでした。今では大阪府民生局から任意団体の許可も下り、無償ボランティア5名のほかに、指導員4名には9万円前後の給料が支払えています。」
夢工房は月曜日から金曜日まで開設。送迎有、自主的通所を前提としているが、月20日以上出れば5,000円といった皆勤賞を設け、身体障害者が家に引きこもらないように工夫している。開所時間は送迎を除いた11時から15時まで。バザーで売り出す商品を作り、畑を耕すなど無理のないプログラムが組まれている。最近では、これに97年頃から江見氏が力を入れているEMボカシ作りが加わった。EMボカシとは、米ヌカにEM-1という有用微生物群と糖蜜を加えてかき混ぜ、1カ月間寝かした後、天日干ししたもので、生ゴミの分解処理や肥料に利用できるという。「ボカシのおかげで、夢工房ではこの10年間生ゴミゼロです。今後はより一層環境を大事にしながら、知的障害者の人も受け容れられるように施設を整えたい」。
医道の日本 2001年 ( 平成13年11月号 ) 第693号から転載。












